いじめを苦に自殺した事件の中でも、学校側が隠蔽したことで話題となった大津市中2いじめ自殺事件。
加害少年たちの卑劣な犯行を紐解きながら、加害少年の現在にも迫ってみようと思います。
大津市中2いじめ自殺事件の概要!現場やいつ起きたのかも確認
大津市中2いじめ自殺事件が起きた学校はどこ?評判や口コミとは?
事件が起きたのは、滋賀県大津市立皇子山中学校です。
滋賀県の口コミランキングでは、70校中67位でした。
在校生からも保護者からも、学校の先生方が話を聞いてくれないことや、不平等な対応をしてくるといった口コミが多かったです。
事件から、教師の対応が変わらないことに辟易とします。
大津市中2いじめ自殺事件が起きたのはいつ?時代背景も確認
事件は、2011年の9月8日から10月11日にかけて起こりました。
時代背景としては、2007年には滝川高校いじめ自殺事件、2010年には桐生市小学生いじめ自殺事件が起こっています。
こんなに例年いじめを苦にした自殺事件が起きているのに、後を絶たないのは何故なのでしょうか。
大津市中2いじめ自殺事件の概要!いじめの内容とは
2011年の9月8日から、いじめは始まります。
発端はプロレスごっこだったようです。
休み時間には、加害少年たちが被害者の眼鏡を隠しながら回し合っていました。
こうした行為はほぼ毎日行われていました。
9月25日からは、被害者は「死にたい」と発言するようになっていました。
「暗くて静かな山の中に行って死にたいねん」と話していたそうで、誰に話していたかは定かではありませんが、学校で辛いことがあったのか聞くと首を縦に振ったそうです。
エスカレートした被害者へのいじめ
その頃から、休み時間に教室で、加害少年が被害者の上に馬乗りになり、顔面を拳で何度も殴られるようになりました。
また、自殺の練習を迫られることもあったそうです。
「自殺の練習をするからはよせいよ」と被害者に向かって言いましたが、被害者は何時も「嫌や」と断っていたそうです。
加害少年たちは笑いながら見ていたそうです。
帰りの会が始まる前には、加害少年たちが被害者を誘ってトイレに行きました。
トイレで加害少年が被害者の胸ぐらを掴み、拳で殴ったそうです。
その様子を目撃した生徒が教室にいた担任に「止めに行ってあげて」と訴えたそうですが、担任は帰りの会を始めており、何も対応をしなかったそうです。
被害者はいじめに耐え続ける
10月7日からは、加害少年は何度か被害者の鞄からパンを盗んで食べていたそうです。
昼休みには、加害少年らがクラスの教室内で「(被害者の名前)死ね。(被害者の父親の名前)死ね。」と言いました。
加害少年たちが被害者の自宅を訪れた際には、被害者を外に出した上で、被害者の部屋に置かれていた物を落とすなどして室内を荒らしました。
10月9日には、被害者は部活動の試合に参加していたそうですが、被害者の様子を見て元気がないと感じていた部員がいたそうです。
また、母親と他県へ車で行った際には、母親の母校の高校に行きたいと話したり、誕生日プレゼントは何がいいかと話し合ったり、変わった様子はなかったそうです。
被害者がマンションから飛び降り
10月11日の午前8時過ぎ頃、被害者は自宅マンションの14階から飛び降りました。
いじめを受けていた被害者の日々を辿ると、担任や友人とSOSを発信しています。
生徒を守らなければいけないはずの教師がどうして何もしなかったのか、疑問と怒りが起こります。
大津市中2いじめ自殺事件の加害者の現在とは?その後の就職先も確認
大津市中2いじめ自殺事件の加害者は誰?実名や顔も調査
加害者は、被害者の同級生男子です。
主犯は被害者と違うクラスの1人と同じクラスの2人を含む、6人です。いじめ加害者のリーダー格だったのは、山田晃也という人物です。他には主犯格の木村束麻呂と小網健智の特定が進められています。
顔写真も、インターネット上に挙がっています。現在も、この事件を絶対に許さない何人かと人より情報が更新されているようです。
一度事件を犯すと、未成年であれ個人情報は特定されて拡散されます。そのことも含めて、加害者は事件を一生背負っていくべきであると思います。
大津市中2いじめ自殺事件の動機は何だったのか
最初は、被害者と加害少年らはとても仲が良かったそうです。
しかし、同級生の女子が被害者に対して「あ、キモい」と言い出したことがきっかけで、いじめに繋がったと言われています。
中学生の幼稚な判断でしたことだとしても、人1人殺してしまった事実は変わりません。ゲーム感覚なんていう粗末な考えで人を殺す人が出ないことを祈るばかりです。
大津市中2いじめ自殺事件の判決内容とは
2012年12月27日に滋賀県警は、主犯格の3人の内2人を書類送検しました。
その後2014年3月14日、大津家庭裁判所は加害者3人の内、2人を保護観察処分、1人を不処分としたそうです。
大阪高裁は2011年に、一審に続き「自殺といじめの因果関係」を認めた上で、加害者2人に対して損害賠償を命じる判決を出しました。
最高裁は25日までに両親の上告を退け、加害者らに合わせて約400万円の賠償を命じる判決が確定しました。
遺族は加害者と大津市を相手に提訴
遺族は2012年2月24日に、加害者3人、その保護者、大津市を相手に、約7720万円の損害賠償請求を大津地方裁判所に提訴しました。
2013年1月30日、遺族側は学校がいじめを認識しながら、教育委員会や学校の指導マニュアルに沿って対応しなかったとして、市の過失を訴える書面を大津地裁に提出しました。
2015年3月17日、大津地裁は第三者委員会の報告書に基づき、いじめの存在を認定しました。
これを元に、支払い済みの見舞金2800万円、そして和解金1300万円を支払いました。
学校が謝罪するとの内容の和解勧告が提示され、大津市と遺族側との合意が成立。
2019年2月19日、大津地裁は同級生3人の内に2人に対して、「約3758万円の支払いを命じる判決」を言い渡しました。
他の1人に関しては、一体的となっていじめに加担したとは言えないという理由から、損害賠償及び管理責任を認めない判決となりました。
2012年9月、学校のアンケート結果を受け取る際に「部外秘」とする不当な確約を迫られたことに対する精神的苦痛を理由に、遺族は大津市に慰謝料100万円の賠償請求を行いました。
これに対して大津市は、賠償額については裁判所の指示に従うとして、2014年1月14日、大津地方裁判所が原告に対して30万円を支払うように命じたそうです。
遺族の苦しみは、お金では解決できません。これから加害者が反省して生きていくこと、学校側や教育委員会がいじめ問題に対して真摯に向き合っていってくれることが、唯一の願いなのではないかと思います。
大津市中2いじめ自殺事件の加害者の現在とは?就職先や2021年時点の暮らし
加害者3人の現在の情報ですが、なかなか見つけることができませんでした。
山田晃也は京都の中学校に転校したと言われています。
木村束麻呂は顔写真付きで身元や家族が特定されて晒されており、事件後は京都にある宇治市立広野中学校に転校したそうですが、現在は国外逃亡しているという情報もあります。
この程名前や顔が特定されて晒されたら、日本には居場所がないと思います。国外逃亡したとしても、人を殺した罪を一生背負ってほしいです。
大津市中2いじめ自殺事件の被害者は誰?遺族の現在とは
大津市中2いじめ自殺事件の被害者の実名や顔とは?
被害者の実名と顔写真ですが、インターネット上では見つけることができませんでした。
そう簡単に見付からないことは、被害者にとっても遺族にとっても良いことなのではないかと思います。
大津市中2いじめ自殺事件の遺族の現在やその後とは?
2021年10月に、被害者の父親が大津市で会見を行ったそうです。
今も変わらない悲しみを語りました。
この事件を踏まえて2013年に成立したいじめ防止対策推進法は「教育現場に浸透しておらず、根付いてもいない」と指摘しています。
また、「学校や教育委員会がいじめの報告などの記録を保存することを義務付け、保護者や第三者委員会からの求めがあれば必ず提出すること」などを盛り込み、改正するように主張したそうです。
加害者に対しての遺族の想いとは
加害者への処罰強化については、「一過性で恒久的な対策にならない」として、元同級生らへの思いを語りました。
「何らかのストレスのはけ口としていじめをしてしまったのなら、彼らも被害者なのかもしれはいと考えるようになった」
「しっかりと猛省して社会に出てほしい。同じことを子どもがされたらと、想像力を備えた親になってほしい」
と話したそうです。教育現場には、「やってはいけないこと、どれだけ人を傷付ける行為なのかをしっかりと教えてほしい。これ以上、加害者も被害者も生まれてほしくない」と訴えました。
息子が殺されたのにも関わらず、加害者側の気持ちを考えたりこれからのことを考えることは、そうできることではありません。加害者には、被害者や遺族の気持ちに報いるような人生を歩んでほしいです。
大津市中2いじめ自殺事件が与えた世間への影響とは
2013年4月、与野党によって「いじめ防止対策推進法案」が国会に提出されました。
自治体や学校には、加害生徒に懲戒や出席停止措置を講じるように求めその後、参議院本会議で賛成多数により可決成立しました。
本事件では、教育現場の隠蔽体質が問題視されたので、重大ないじめの場合には、自治体や文部科学省への報告義務が課せられたそうです。
また本事件に倣って、全国で学校でのいじめに対する被害届が各地の警察に殺到しました。
2012年前半に、いじめが原因で全国の警察に摘発、補導されました。
各学校は「いきなり警察に被害届を出すのではなく、まず学校に相談を」と対応に追われたそうです。
2012年11月、一方で文部科学省は犯罪的ないじめの場合は、一刻も早く警察に被害者を出すように通達しました。
この事件により、法律の改正が行われたことや警察を頼る児童や生徒が増えたことは、本当に良かったと思います。少しでも、子どもが安心して暮らせる社会の実現を願います。
コメント
いじめるのは必ず多勢。
1人では出来ない卑怯者。
人1人自殺に追い込んで、顔も晒されても仕方無いだろ⁉️
現在は顔も居場所も隠匿されてるのは納得いかない。
因果応報。必ずや報いは受ける❗️
その時に、たっぷり苦しむだろう❗