和歌山毒物カレー事件は、誰しも1度は耳にした事があるのではないでしょうか?
犯人は死刑判決が出ていますが冤罪説もあり議論になり続けている日本で起きた事件です。
和歌山カレー事件の概要!現場の場所やいつ起きたのかも確認
事件はいつ起きた?時代背景なども確認
事件は1998年(平成10年)に起きました。
この年は冬季長野オリンピック開催、明石海峡大橋開通、映画タイタニックブーム、郵便番号7桁化、そしてこの和歌山毒物カレー事件が起きましたのですが、この事件によりハウス食品などがカレーのテレビCMを自粛する事態となりました。
事件現場はどこ?場所や住所も確認
事件現場は和歌山県和歌山市園部1013番地5の地元の夏祭り会場でした。
和歌山カレー事件の概要!犯行当日の流れとは?
1998年7月25日和歌山県和歌山市園部地区で開催されたこの地元自治体の夏祭りでした。
この夏祭りは毎年自治体主催で主婦達が作るカレーが振舞われ、このカレーが美味しいと評判で皆楽しみにしていました。
その67人の内4人は亡くなっています。
警察や保健所は初め食中毒を疑いましたがカレー皿に残ったカレーや嘔吐物から青酸化合物が見つかり何者かが意図的にカレーに毒物を混入させたと断定しました。
亡くなった4人の司法解剖の結果4人の心臓の血液からヒ素が検出されました。
度々この事件はドキュメンタリーや再現番組などで放送されている為聞いたことがないという方は少ないのではないでしょうか。
ここまで見ていくと犯人も捕まり一見落着だと思いますが林真須美は未だ犯人ではないと否定し続けています。
和歌山カレー事件の犯人は誰?逮捕された林真須美容疑者とは
林真須美が犯人として逮捕されましたが何故逮捕されたのか、そして本当に彼女が犯人なのか詳細を確認していきましょう。
林真須美容疑者が逮捕された理由は?
当時カレー当番でカレー鍋の近くにいた林真須美が状況から毒物を入れられた人物として捜査されました。
事件の犯人として調べる中で今回の事件の他、林夫婦は共謀してヒ素を使って保険金詐欺を繰り返していたことが発覚し夫婦とも逮捕起訴されました。
肝心の毒物カレー事件の犯人だとされたのは下記の理由からでした。
- 夏祭りの日、カレー当番で鍋の近くにいた事と調理済のカレー鍋を開けている姿を目撃されていること。そして一人でカレー鍋の側にいたので毒物を入れられたとされた。
- カレーに混入されたヒ素が林真須美の自宅から出てきた。
- 林真須美の頭髪からヒ素が検出された。
自宅にヒ素があったのは夫の林健司が以前白アリ駆除の仕事をしており、その際に使われていたもののようです。
保険金詐欺の手口
林真須美は保険の外交員をしていた事があり保険の知識があった為保険金詐欺を思いついたのでした。
この保険金詐欺で手に入れた金額は8億円以上とも言われています。
医師の診断書がないと保険金が下りないのですが医師に金を渡して都合の良い診断書を書いてもらったという話もあります。
この手口を20回程繰り返し総額8億円とも言われる保険金を不正に受け取っていると言われています。
保険会社の審査は厳しいものですが、よく20回も繰り替えしてこの事件まで不正を疑われなかったですね。
実際に夫の林健司はヒ素を飲んでいたわけですが、死なない程度という知識もあったのでしょうね。シロアリ駆除で使用しいていたとは言え、飲んだ場合の致死量まで知識があるものなのでしょうか。だとしたら誤って飲む状況っていう想定がよく分かりませんが
命がけの保険金詐欺ですね。
度重なるヒ素の服用で脳内出血により倒れ現在左半身麻痺が残っています。
その後の判決や現在の様子とは
- 2002年12月11日和歌山地裁は林真須美に死刑が言い渡しました。林はこれを不服として控訴。
- 2005年6月28日大阪高裁は控訴を棄却。林はこれを不服として上告。
- 2009年4月21日上告を棄却。
- 2009年4月30日死刑判決の破棄を求め判決訂正を申し立て。
- 2009年5月18日死刑判決訂正の申し立てを破棄。
- 2009年5月19日死刑確定。
- 2009年7月22日再審請求。
- 2017年3月29日再審請求棄却。
- 2017年4月8日特別抗告(とくべつこうこく)
- 2021年6月20日特別抗告取り下げ再審請求棄却。
現在大阪拘置所に収監中。
これだけ死刑確定後も判決を不服として再審請求を何度となく繰り返しています。
(すべて棄却されていますが)
ちなみに保険金詐欺については早い段階から認めています。
やはりこの事件は林真須美によるものではないのでしょうか?
謎は深まるばかりです。
この不服を申し立てできるのは判決が出てから5日以内とされています。
簡易裁判所→家庭裁判所or地方裁判所→高等裁判所→最高裁判所
と三審制で進むのですが、今回の事件では高等裁判所の決定が不服だったので最高裁判所に不服申し立ての裁判のやりなおし=特別抗告を申したてたのでした。
林真須美容疑者の家族が死亡?関空橋飛び降り事件とは
約1年前の2021年6月9日大阪の関西国際空港の連絡橋からある母k(37)とその次女(4)が飛び降りて亡くなったとニュースが飛び込んできました。
橋から飛び降りた女性k(37)は長女(16)が前の夫との子で次女(4)が現在の再婚相手との子でした。
長女の遺体には全身に複数のアザと腹部に打撲痕があり死因は外傷性ショック死でした。
そして関空の連絡橋で遺体となって見つかりました。
また救急搬送後、再婚相手の夫はカフェインを大量に服用し自殺未遂を図っていますが
「カフェインを飲んで死のうとしたが死にきれなかった。大変なことをしてしまった」と言っており一命は取りとめました。
亡くなった16歳の長女は再婚相手から虐待を疑われ過去に通報されています。
この供述は自分(kの再婚相手)が殺したという自白ですよね。この男は保護責任遺棄致死の疑いで逮捕されました。
この日林真須美死刑囚の弁護士は和歌山地裁に最新請求を申し立てていました。
林真須美にこの後長女の死を親族が伝えたそうです。
長い獄中生活の中聞かされた娘の訃報に林真須美は何を思ったでしょうか。
林真須美は事件当時37歳、この林真須美の長女kが亡くなったのも37歳でした。
和歌山カレー事件の真犯人は小学生?次女説などが浮かぶ真相とは
林真須美は今も自分が犯人ではないと訴え続けています。
冤罪説は別な犯人説について考えていきましょう。
なぜ冤罪説が浮上している?
冤罪説が浮上しているのは未だ直接的な証拠や指紋などは見つかっておらず本人の自白なく、目撃情報と状況だけで死刑判決か下されているからです。
冤罪と言われる説
・林真須美の自宅からヒ素が発見されていますが、このヒ素とカレーに混入されたヒ素は違うものだったそうです。しかも台所シンク下から見つかっていますが林家の誰の指紋も検出されませんでした。
しかも安易に見つかりそうな場所の割には家宅捜索の4日目に発見されたそうです。
→家宅捜索で何も出ないでは済まないので犯人に仕立てあげられた可能性があります。
・事件当日のタイムスケジュールを作成し検証してみたところ、ヒ素を混入できる可能性があるのはカレー鍋の近くにいた林真須美だけだった。
→あくまで推測であり、朝日新聞によるとこのタイムスケジュールには40~50分のズレがあるのでは?との指摘があります。
・林真須美の髪の毛からヒ素が検出された
→再鑑定の結果ヒ素ではなくスズだった。
どうでしょうか?容疑者としては怪しまれても証拠がない中死刑判決が出るには冤罪説が浮上するのも無理ありません。
カレーに毒物を入れてばら撒いても彼女に一銭もお金は入ってこないですし、8億円もの大金を騙し取る人間ですからお金にならないのに犯罪をするとは確かに考えにくいですね。
真犯人が小学生という説はなぜでた?
この毒物カレー事件が起きた当時この地域では犬が毒殺されたり、公園の鯉が毒物でやられたり、野良猫が毒物で大量死する事件があったそうです。
ただネット上ではかなり小学生説についてうわさ話が飛び交っており、火のない所に煙は立たないので何かしら毒物事件に関係した小学生がいたと考えられます。
仮にこの小学生がカレー事件の犯人だと仮定したら、今成人して世の中に普通に生きていると思うと怖いですね。
小学生で生き物に毒を盛るという行動ができるとは何か嫌な事があったのか、生き物がどうなるのか興味あったのか、どちらにせよ普通ではありません。
2016年に公開された映画『葛城事件』の冒頭では、和歌山カレー事件の林真須美容疑者の実話そっくりに描かれています。
壁に書かれた落書きは、実際の家の落書きに酷似しています。
葛城事件をご覧になりたい方U-NEXTでみれます。
次女が犯人という説も浮上していた?
この事件の真犯人は林真須美の次女ではないかという説です。
事件当日林真須美と次女以外は夏祭りではなくカラオケに行っていたので夏祭りに行ったのは林真須美と次女の2人でした。
そしてカレー鍋の近くにいた人物を見たという目撃情報によると
「白シャツの髪の長い太ったおばさんを見た」
というものでしたが林真須美は事件当日黒いシャツを着ており髪も短めでした。
これにより林真須美が次女をかばっているのでは?という説が浮上しましたが、本当にかばっているのなら無罪を主張し続けたらいつか次女が捕まるかもしれませんよね。
次女はいじめられていたそうなので腹いせにやったのでは?と憶測もありますが、自宅から発見されたヒ素とカレーに混入されたヒ素が違うものなら当時中学生だった次女はどうやって他からヒ素を手に入れられたのかも謎です。
私はこの次女説は違うのではないのかと考えます。
今後事件の解決のポイントとなるのは?
事件後この地域では学校の給食でカレーは出てこないそうです。
私は林真須美でも次女でもなくこの少年が解決へとつながるのではないかと考えます。
ただ事件から時間がかなり経過している今、少年について調べるのも難しい状況です。
冤罪かもしれない中、明日にも林真須美に死刑執行されてしまったら事件はお蔵入りになってしまいます。一刻も早く真犯人が捕まることを願っています。
コメント