ロッキード事件をわかりやすくまとめ!陰謀説や変死の真相とは

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ロッキード事件とはアメリカの航空機メーカーであるロッキード社が航空機を売る為に様々な国の政治家へ賄賂を渡していた事が明るみになった事件です。

日本では当時の首相である田中角栄が逮捕される汚職事件として大きなニュースとなりました。何があったのか詳しくみていきましょう。

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ロッキード事件をわかりやすくまとめ!現場の場所やいつ起きたのかも確認

事件はいつ起きた?時代背景なども確認

事件は1976年(昭和51年)2月6日に発覚しました。

1976年はおよげたいやきくんが大ヒット、ヤマト運輸がクロネコヤマトの宅急便を開始、モントリオールオリンピック開催、黒柳徹子の「徹子の部屋」放送開始、昭和天皇50周年式典、本件ロッキード事件もこの年に起きた歴史に残る大きな事件として世間を騒がせました。

事件現場はどこ?場所や住所も確認

一連の事件は1976年2月アメリカ議会上院のチャーチ委員会の公聴会で判明しました。

(委員長がフランク・チャーチだった為チャーチ委員会と言われる)

ロッキード事件をわかりやすくまとめ!要点や流れとは

この事件は政治と金とが絡み複雑に様々な要因が絡んでいますのでこの記事ではわかりやすく事件の背景から流れを確認していきます。

事件の背景

アメリカの航空機メーカーロッキード社は、元々は軍用機のトップメーカーでしたが、ベトナム戦争が終結し売上が激減、破産寸前の危機に陥っていました。

そこでロッキード社は旅客機の販売を初め、何とか危機を脱却しようと試み旅客機の販売を始めたのでした。そして各国の政治家に賄賂を渡す代わりに自社の航空機を買ってもらうよう手を回したのです。

賄賂の流れ

具体的には売りたい各国へ裏の代理人を置き、その代理人から政府高官へ賄賂を渡してロッキード社の旅客機が売れるよう働きかけ行いました。

日本での裏の代理人をしていたのは児玉誉士夫で、児玉は政界の黒幕でCIAや暴力団とも関係のある人物でした。

ロッキード社は児玉に自社の旅客機を売る為のコンサル料として700ドル(日本円で21億円)を渡していました。

日本におけるロッキード社の販売代理店は丸紅で、丸紅を通じで全日空にロッキード社の旅客機であるトライスターを選ばせたのですが、その承認をさせる為に当時の総理大臣である田中角栄には謝礼として5億円渡されていました。

事件判明

この一連の事件は1976年2月アメリカ議会上院チャーチ委員会の公聴会で各国の政府関係者へ莫大な金額の賄賂がばら撒かれたことが判明しました。

同年6月には当時の日本の首相である田中角栄が逮捕され、長い裁判の末1995年2月有罪が確定しました。

逮捕者

この事件で逮捕されたのは下記を代表する人物です。

  • 元首相田中角栄
  • 政界の黒幕児玉誉士夫
  • 元運輸大臣橋本
  • 丸紅檜山会長
  • 全日空若狭社長

他関係者16人が逮捕されました

田中角栄逮捕後

1976年7月27日逮捕された田中角栄は刑が確定するまで身柄を拘束され40日間拘留の末、2億円とも言われる保釈金を支払って拘留所を出ました。

その後裁判を経て1983年10月12日懲役4年、追徴金5億円の有罪判決が下りました。

しかし1993年上告審の最中、田中角栄死亡により公訴棄却となりました。

一連の流れを見て驚いたのが賄賂の金額の大きさです。

この事件では日本の政府高官などに総額30億ばら撒かれたそうですが金額が大きすぎ庶民にはてピンときません。

また飛行機の値段を調べてみたところ大型旅客機で180億から高いものだと400億もするようです。この金額を見れば30億ばら撒いても売れれば充分儲けがあるんですね。

ロッキード社は経営難に陥って赤字だったにも関わらずどこにそんな金がどこにあったのでしょうか。

当時の総理大臣田中角栄が5億円貰って、政界の黒幕児玉が21億円というのは金額にずいぶん差がありますね。児玉という男は政界の黒幕だそうですが金額を見てもこの男がキーマンであるようですね。

田中角栄は首相という立場で責任が大きいですが金額だけで言えば児玉の方が悪い気がします。

1976年の貨幣価値だと現在の約2倍なので…あらためて凄い金額のお金が賄賂として動いていたのですね。

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ロッキード事件の陰謀説や変死の真相!黒幕や事件の闇とは

ロッキード事件は陰謀説や裏取引の様々な事が噂されています。

どんな事が言われているのか、一緒に見ていきましょう。

陰謀説はなぜ浮上していたのか

この事件ではアメリカによる陰謀説がいくつも挙げられています。

誤配説

1979年2月4日のアメリカの上院委員会チャーチ委員会での公聴会でロッキード社が日本に旅客機売り込みの為の30億の賄賂を渡した記録が記載されている文書が誤って配られてしまった為事件が明るみになったというもの。後の取材によりこの説は誤りだと判明しました。

三木の陰謀説

田中角栄の後に首相となった三木武夫は角栄と敵対していました。

角栄の金と政治問題を徹底的に追求し、角栄辞任後誰もが予想していなかったとされる三木が首相となります。角栄を強引にひきずりおろしたと言われています。

ニクソンの陰謀説

アメリカのニクソン大統領は田中角栄のアメリカを無視した独自の外交に憤慨し、ロッキード社の航空機の購入決定を賄賂を渡して買うようしむけたというもの。

これが本当だとするとアメリカ恐るべしですが、この説は有力だと噂されています。

中国資源外交説

日本はアメリカの従属国にも関わらず田中角栄の独自判断で中国からエネルギー資源を調達する協定をアメリカに許可をもらわずに行った為消されたという説です。アメリカに忖度しない田中角栄を目ざわりだと思い、見せしめにされたとも言われています。

アメリカに許可や忖度しないと消されるんですね。

キッシンジャー元国務長官陰謀説

田中角栄の外交を嫌っていたキッシンジャーによる怒りを買い、角栄はキッシンジャーやアメリカの戦略を無視しアラブとの中東政策を発表し、独自の外交を勧めた結果消されたというもの。

中国資源外交論同様アメリカに忖度しないから消されたのでは?というものです。

但し、アメリカからこのような怒りを買ったからといってロッキード社を絡めてまで日本人一人落とし入れるとは考えにくいとも言われています。

事件発覚はアメリカであり、日本で捜査する為の資料はアメリカ政府から入手が必要でしたが、ロッキード社にある秘密文書は5万ページ以上あるのに対し、東京地検が手に入れた資料は2860ページでした。

また、田中角栄には愛人がおり、この女性の話より保釈後愛人宅に行った角栄は

「三木にやられた」と繰り返し漏らしていたそうです。

ただし、三木は角栄つぶしの為にアメリカから証拠資料を入手しようとしましたが、アメリカ政府より拒否され、結果的に何も入手できずじまいだったそうです。

結果、三木の思惑通り自分が首相になれたので三木の立場からすると結果オーライなのでしょうか。

今の時代なら政治家が不倫や愛人がいる事が発覚したものならかなり叩かれますが、角栄の場合首相のプライベート発言を愛人が語るとは時代なのでしょうか。当時はまだ甲斐性のある男という考えもあった時代なのでしょうか。   

ちなみにこの角栄の愛人の方は神楽坂の元売れっ子芸者で角栄との間に2人の息子と1人の娘をもうけています。

相次ぐ変死とは何を意味するのか

このロッキード事件に関わった人物が次々と死亡しているという事実があり、この死には何か意味があるのかと言われています。

関係者の死亡者一覧

  • 田中角栄・・・上告審中1993年死亡
  • 児玉誉士夫・・・脳血栓で出廷できず1984年1月17日死亡
  • 笠原正則・・・田中の運転手兼秘書だった笠原が1976年8月2日不審死
  • 福田太郎・・・児玉の通訳であった福田太郎は事件発覚の3日後体調不良になり、入院1976年6月9日肝硬変で急死
  • 中村信敏・・・児玉の主任弁護士であった中村が1979年11月17日結腸癌で死亡
  • 大庭哲夫・・・元全日空常務取締役の大庭は1979年3月17日死亡
  • 高松康雄・・・日経新聞記者高松は本事件をいち早く入手した記者が事件が世に出てすぐ1976年2月14日自宅で急死
  • 佐藤孝行の弁護士・・・事件の全日空ルート中心人物で運輸政務次官で賄賂を受けとっていた佐藤の主任弁護士田中良人が1978年5月25日急性肺炎で死亡
  • 小林澄男・・・田中弁護士が急死した為佐藤の弁護士を引き受けた小林が1982年4月4日心筋梗塞で死亡
  • 野村佐太郎・・・丸紅弁護団団長だった野村は1980年7月30日脳血栓で死亡金隆史・・・事件の裁判長をしていた金は1981年2月5日クモ膜出血で死亡

世間やマスコミは事件の事情を知っている人物は皆この事件の首謀者により抹殺されたのでは?と噂されました。

こう見ていくと、この事件の関係者にこれだけの死者が出ていれば普通に考えて死亡と事件に因果関係があるのと思うのは当然だと思います。

実はここに記載している他にも事件関係者で死亡している人物はまだまだいるのですが今回主要人物だけえを書き出しました。

やはり事件を知る人物は首謀者によって死亡させたられたのでしょうか。現に児玉の脳梗塞は捏造したものだったという記事もあります。

児玉の担当医師が筋弛緩剤を投与し重度の意識障害者である児玉に打ち、この状態での国会の証人喚問が不可能にされたというものです。

担当医師と一緒に現場に居た医師が主治医に「犯罪的な医療行為になるのでやめて下さい」と言ったとの証言があるようです。ちなみにこの時の主治医は亡くなっています。

この事件知れば知るほど闇の深い事件ですね。

黒幕や事件の闇には何があるのか

世間ではロッキード事件=田中角栄の汚職事件のイメージが強く、田中角栄が金に目が眩んだ事件のようにイメージする方も多いのではないでしょうか?

ですが、アメリカによる陰謀説が数々挙がっている通り田中角栄の外交がアメリカ政府は気に入らず、アメリカから消されたというのが有力視されています。

ただ、これも事実かどうかは分かっておらず現在に至ります。

アメリカが田中角栄の外交に不満を持っていた事は角栄は分かっていたのでしょうか?分かっていて自分のやり方を貫いたのか、アメリカ政府が角栄のやり方に疑問を抱えていた事を伝えずしての事なのでしょうか?

もしアメリカ政府の不満を角栄が知らずに独自の外交を行っていたのであれば、ここまでの事をされるとは思っていなかった可能性もあります。

または、アメリカ政府でもなく思っていない組織が黒幕にいたとしたら、田中角栄他関係者が次々と亡くなってしまった今真相は闇に葬られていますし、これから真相が出てくる事はないでしょう。

田中角栄は冤罪だったのか

元自治大臣の石井一氏によって語られる田中角栄の冤罪論があります。

まず当時の首相である田中角栄の資産から5億円の金で危ない橋を渡るとは思えないという事です。

そして黒幕の部分でも触れましたが、アメリカ政府が米国を見くびった反撃というもの、キッシンジャーからはデンジャラスジャップと睨まれキッシンジャーに仕掛けられた罠とも言われ、それと利害関係が一致した日本政府や日本の司法やマスコミがむちゃな有罪にもっていったものとも言われています。

賄賂を受け取ったとしたら角栄も脇が甘かったのでしょうが、賄賂を渡した側は罪に問われていないのもおかしな話です。

賄賂を渡した側は明確に見返りを求めて渡している訳で事件の火付け役でもありますが、何故アメリカ政府は田中角栄だけを非難し追いやったのでしょうか。

裁判中も角栄は無罪を主張し、日本の間違った司法を正すと言っていたそうです。

そのうち角栄は脳梗塞で倒れて病院へ入院するのですが、マスコミが倒れた角栄を撮影しようと病院に忍び込んでまで追いかけまわしたそうです。

真相は闇に包まれていますが、のどかな新潟で生まれ、小学校しか出ていない人物が総理大臣にまで上り詰めた才能ある逸材の剛腕首相は今後も恐らく出てこないでしょう。

ロッキード事件についてもっと興味がある方はU-NEXTで見れる『NHKスペシャル未解決事件』の中に、実録ドラマがあるのでよろしければどうぞ。

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