一橋アウティング事件のまとめ!加害者の現在やその後とは?

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一橋大学アウティング事件とは一橋法科大学の男性が同性愛者だという事を周りに暴露し、暴露された男性が精神的に不安定になり自殺した事件です。

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一橋大学アウティング事件の概要!なぜ事件は起きたのか

事件はいつ起きた?時代背景なども確認

この事件は2015年に起きました

2015年は過激派組織イスラム国(IS)が邦人ジャーナリスト殺害、新国立競技場計画白紙、パリで同時多発テロ、アップルウォッチ発売、ピース又吉が「火花」で芥川賞を受賞した年でした。 

またこの年、渋谷区が同性カップルに結婚に相当する関係を認める証明書を発行した事でも話題になりました。

事件現場はどこ?場所や住所も確認

事件場所は一橋大学キャンパス内にあるマーキュリータワーで、住所は東京都国立市東2-4 国立東キャンパス内です。

亡くなった同性愛者の男性はこのマーキュリータワー6階から転落して死亡しました。

一橋アウティング事件の概要!なぜ事件は起きたのか

事件概要をポイントを押さえながら見て行きましょう。

出会い

2014年1月一橋法科大学に入る前のオリエンテーションで知り合ったA(男性)と B(男性)はクラスも同じで、弁護士を目指し司法試験合格を目標に勉強はもちろん、ランチを一緒に食べたり飲み会などで仲良くなっていき2人はいつも一緒にいるようになりました。

しかし次第にBはAとの距離感に違和感を抱くようになります。

それはLINEが1日に頻繁に送られたり、そっけない返事をすると「俺の事が嫌いになった?」「自分に悪い点があっても色々言わないで欲しい」など泣きながら言ってくるという事があったからです。

このような事からBはAとあまり深く関わらないようにしていきます。

俺の事が嫌いになった?と言われたら、言われた方は答えに困りますよね。

しかも泣きながら話されたらちょっと面倒くさいなあと思ってしまいます。

告白

2015年4月AはBにあるLINEを送りました。

「好きだ、付き合って欲しい」 

AはBの事が好きになりLINEで告白したのです。

同時にAが同性愛者である事がBに知らされました。

Bは同性愛者ではない為

「おまえの事はいいヤツだと思うけどそういう対象(恋人として)としては見られない。付き合う事はできないが、これからも友人として良い関係でいたい」

という言い方でAを傷つけないように告白を断りました。そしてBはこの時、今までAに対する違和感がこれかと腑に落ちたのです。

Bの苦悩(告白され断った側の男性)

Bが告白を断ったにも関わらず、何故かAは以前よりBへ距離感を近づけて来るようになりました。BはAが恋愛感情を持って接して来ていると感じ、それとなく断り続け、次第にAやAと関わりのある友人とも距離を置くようになりました。

距離を近づけて来たとされる具体的な行為

・知りたくもない情報を一方的送ってくる

・何度も食事に誘ってくる

・別な友人との外食に誘ってもいないのに勝手に来る

・体にやたら触れてくる

Bはやめて欲しいと注意する事もできず、Aが同性愛者という事に自分が偏見を持っているからAの行動が不快に感じるのか、だとしたら偏見を持つ自分は良くないと自分を攻めました。そしてBは告白を断った側ですが次第にメンタルが不調になり不眠に悩まされるようになりました。

男性だから、女性だからとは関係なく、好きではない相手から好意を一方的に向けられるのは迷惑ですよね。

同性でも体にやたら触れられたり、誘ってもいないのに別な人との食事に勝手について来るとは、人によってはセクハラやストーカー行為とも取れる行為です。

実際Bは不眠になる程ストレスでしたから相当嫌だったのでしょう。

アウティング=暴露

Bは一人でこの状況を抱え込みきれなくなり、Aを含む友人10人のグループLINEに

「お前がゲイであることを隠しておくのは無理だ。ごめんA」とAが同性愛者と知らない友人らにも見られるLINEでアウティング(暴露)しました。

実は既にこの時点で10人の中の3人には事前にAが同性愛者である事を話していました。

事前にアウティングした3人というのは女友達で、Aに告白された事を悩んだBが「他言しない事」を約束にAに告白されてどうしたら良いか相談しアドバイスを受けていました。

女友達らはBにAと付き合う気がないなら「付き合えないけど友達として良い関係でいたいと伝えてみては?」という提案をし、Bはそのアドバイス通りAに伝えました。

※アウティングとは

本人の了解を得ずに性的趣向を第三者へ暴露すること。

Aの苦悩(告白した同性愛者の男性)

グループLINEでアウティングされた後AはBが視界に入るだけで発作や吐き気や動悸息切れで深刻な状態となり心療内科に通院する事になりました

病院からは不安神経症とうつ病と診断され薬で症状を抑えていました。

どんどん症状が悪化した為、Aは大学へ相談し一連の経緯を話しました。

この時Aはこれらの事をハラスメントと捉え大学のハラスメント相談室へ相談しました

これはアウティング自体もちろんショックだったでしょうが、大好きなBが自分を裏切るような行為をしたBに対するショックが更にAを深刻な状況にさせたのかもしれません。

大学の対応

ハラスメント相談室では数回にわたりAの話を聞きましたが、大学側はハラスメントとは捉えず、Aが自分の性を受け止めていない為にハラスメントだと思い悩むのと考え、更に性同一性障害の治療できるクリニックを紹介しました。(性同一性障害と同性愛者は同じではありません)

Aはアウティングされ、大学側には性同一性障害と言われ誰にも理解されず追い詰められていったと思われます。

※性同一性障害・・・身体の性と心で認識している性が一致せず悩む症状

Aの死亡

2015年8月24日この日Aは相変わらず体調が悪かったので午前中は大学の保健室で休み、午後から模擬裁判の授業を受けている途中、急に抜け出し6階から飛び降り亡くなりました

Aは亡くなる直前グループLINEに

「この世はおかしい。彼(B)が弁護士になるような法曹界。もう自分の理想はこの世界にない」

「これで最後にします。今までよくしてくれてありがとうございました」

と書いて送りました。

Aの最後のLINEは守秘義務も守れないような彼(B)が弁護士のような法曹界に入れば、自分のような性的マイノリティなどの個人情報も暴露されてしまう世の中になってしまうから、そんな世の中であれば自分はこの先希望をもてないという事でしょうか。

Aが相当絶望したという事が伺えます。

裁判

2016年3月遺族はBに対し100万円と大学に対し200万円の合計300万円の損害賠償を求める裁判を起こしました。

訴えは下記2点です。

  • Bに対して…Aが同性愛者である事を暴露したアウティングは不法行為だというもの
  • 大学に対して…相談を受けていたのに大学側の対応が不適切だったというもの

しかしBにも大学側も落ち度はないとして訴えを退け、2018年遺族側と和解が成立し2019年訴えは取り下げられました。

和解の内容については外部への口外は禁止とされている為詳細は明かされていません。

ちなみに遺族側はその後上告もしていません。

遺族が一番訴えたかったのはアウティングは不法行為だと認められる事であり、裁判長がそれは認めた為訴えを取り下げたそうです。

確かにBがアウティングした事は良くない事でしたが、裁判をした事で世間から注目が集まりAが同性愛者だと世間に広く知れ渡る事になりました。

裁判をしなくても、人の性的趣向を勝手に暴露する行為はやってはいけない事だとA自身も認識していると思いますが、この裁判で遺族は訴えを取り下げ納得のいく形だったのでしょうか。

考察

Aが亡くなった今何を言っても仕方ありませんが事件にならない為にどうすれば良かったのか考えてみました。

Aについて

Bに告白して付き合えないと断られたわけですから、距離を詰めたりせず普通にしていれば今まで通りの友人関係でいられたかもしれないですが、ストーカーとも取られる行為がBを追い詰めアウティングさせてしまい、結局A本人が苦しむ羽目になってしまいました。

これが男女であれば容易に想像できるでしょう。

告白を断った後に好きではない相手に執拗に好意をむけられたら困りますし、誘ってもいないのに勝手に食事について来るのが連続された怖いですよね。

Aはもっと相手の気持ちを考えられたら良かったと思います。

Bについて

Aが同性愛者であることをアウティングした事はダメですが、好きになられて告白を断ったのにストーカー的な行為をされ、裁判で訴えられ気の毒です。

変な断り方でもありませんでしたから、Bはどうすれば良かったのでしょうか。

Aからの告白を断ってもしつこくされ、誰かに相談しなければ耐えられなかったのはよく分かりますが、Aに直接「やはり今までと同じように接する事はできない」と伝えてもよかったのかと思います。

そこで友人の縁が途絶えてしまっても仕方ないと思います。

友達だった男女が告白しフラれた後、気まずくなって友人にも戻れない事は普通にあります。

眠れないほどストレスだったのですから、Aに伝えて友人としても終わらせてしまうのがよかったのかもしれません。

大学側

「大学側がクラス替えなどの対応をしなかった」と訴えられた件に関して

大学が対応しないといけないとは思いません。

裁判で自殺を事前に予見できるものでもなく、安全配慮義務違反は問えないという判決でしたのでこれについて大学に落ち度はないと思います。

LGBTに関する相談に関して

大学のハラスメント相談室ではLGBTに対するアドバイスができる人がいなかったので外部の専門家と連携して対応すれば良かったのかと思います。

難しい問題なので専門家でないと対応できなかったのだと思います。

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一橋アウティング事件の犯人は誰?加害者の現在やその後        

事件の加害者についてどんな人物だったのか見て行きましょう。

加害者の実名や顔・人物象は?

加害者となってしまったBの実名や顔は公開されていません。昨今未成年でもすぐに顔や名前がネット上に出回りますが見事に出ていません。

アウティング加害者ですが、ある意味被害者でもある Bは今後社会で生きていく為に事件の当事者だと世の中に顔や名前が出回らなくて良かったのかもしれません。

加害者の現在やその後はどうなった?

アウティング加害者となってしまったBは裁判後、これまで目指してきた弁護士になる夢はあきらめたそうです。一橋法科大学のような優秀な大学院まで行って将来有望な若者がこの事件によりその夢を諦めたのは非常に残念です。

Aを傷つけないような言い方で告白を断り、その後のAの距離感の近さに悩み眠れなくなる程Aにずっと言い出せなかった事を考えるとBは心の優しい青年だったのだと思います。

きっと弁護士にならなくても活躍されている事でしょう。

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一橋アウティング事件の被害者は誰?遺族のその後や現在      

 では次に事件の被害者について見て行きましょう。

被害者の実名や顔・人物像

被害者となったAの実名や顔写真もB同様公開されていません。顔の部分を隠した写真が事件関連の記事に掲載されていますが、顔や名前は分からない状態です。 

Aの情報としては、当時同級生で弁護士になった方がAと話をした記憶を語っている記事がありました。Aとはアニメの話で盛り上がり、優しく人当たり良い青年だったそうです。

きっとAも心優しい普通の青年だったのでしょう。

自殺なんてせずに大学を休学もしくは辞めるという選択ができれば良かったのかも知れません。

被害者の遺族の現在やその後

ご遺族の現在の様子はあまり出ていませんが、事件後に同大学で立ち上げられたサークル「一橋大学LGBTQ+ Bridge Network」が作成した事件をまとめたドキュメンタリー映画の最後にAの妹さんが登場しています

youtubeで見られますのでご興味ある方は検索してみて下さい。

事件によりその後変わったことは?

事件後、一橋大学のある東京都国立市はアウティング禁止条例を定めました

これは全国で初のアウティングに関する条例制定でした。その後は国立市に続き東京都豊島区、港区他他県に広がっていきました。

日本ではまだまだ先になりそうですが、欧米のように男性が男性を、女性が女性を好きな人がいて普通の社会になればアウティングという事自体なくなるのではないかと思います。

特別な扱い方をするから「LGBTという事は秘密にしておくべき事」「言ってはダメな事」とされて偏見をうむ気もします。

人それぞれ趣向が違って当たり前なのですから、人と違う事を偏見の目で見ない教育や社会が必要なのかもしれません。

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